ポケットメディカ 健康レシピ
尿酸の排泄を促す野菜や海藻を積極的にとる |
野菜や海藻、大豆、きのこ類などの植物性食品には、痛風・高尿酸血症だけでなく、さまざまな生活習慣病の予防に有効な成分が豊富に含まれます。料理のレパートリーを増やし、毎日の食卓に積極的にとり入れましょう。
アルコールは適量を守り週に2日は休肝日を
アルコールはプリン体の分解を促進して尿酸値を上げるだけでなく、アルコールが体内で分解されるときにできる物質が、腎臓からの尿酸の排泄を低下させる働きをします。
また、アルコールそのものにもプリン体が含まれており、その量はビールが飛び抜けて多くなっています(上表参照)。そのため飲酒の制限というとビールを控えればよいと思われがちですが、アルコール自体に尿酸値を上げる作用があるので、お酒の種類にかかわらず節酒を心がけることが大切です。
アルコールは高エネルギーである一方、有効な栄養素がほとんど含まれていないこと、お酒を飲むと食欲が増し、食べすぎから肥満につながりやすいことも問題です。
お酒のつまみに高エネルギーでプリン体の多い食品をとれば、これも尿酸値を上げてしまう原因となります。お酒を飲むときはあくまで適量(上囲み参照)を守り、つまみには野菜、海藻、大豆製品、きのこ類など、低エネルギーでビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な食材を使った料理を選ぶ工夫が必要です。そして、少なくとも週に2日は、お酒を飲まない「休肝日」をつくるようにしましょう。
1日に2L以上の水分をこまめに補給する
尿酸値が高い人は、水分を十分にとって尿量を多くすることが重要です。尿量が増えると尿酸の排泄が促され、尿酸が薄まることで尿路結石もできにくくなります。重い腎臓病や心臓病のある人以外は、1日に2L以上を目標に、こまめに補給しましょう。とくに発汗の多い夏場や運動の前後、入浴後、就寝前などの水分補給が大切です。
ただし、ジュースや甘い清涼飲料、スポーツドリンク、アルコール飲料などはエネルギー過多になりやすいので避け、水かお茶を飲むようにしましょう。ミネラルウオーターの場合、ミネラル分の多い硬水は尿路結石の原因となる可能性があるので、軟水を選ぶようにしてください。
尿をアルカリ化する食品は尿路結石の予防に効果的
尿酸は、尿が酸性に近いほど結晶化しやすく、アルカリ性に近いほど溶けやすい性質があります。健康な人の尿は弱酸性ですが、痛風・高尿酸血症の人では、この通常の状態でも尿酸が結晶化して尿路結石ができやすくなります。尿の酸性度は食べ物の影響を強く受けるので、酸性化した尿をアルカリ性に傾け、尿路結石を予防するためには、毎日の食事で尿をアルカリ化する食品を十分にとることが大切です。
尿をアルカリ化する食品には、野菜、海藻、いも類、きのこ類、大豆などがあります(上図参照)。これらの食品はどれも比較的低エネルギーなうえ、痛風・高尿酸血症の人に不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。積極的にとることで、肥満の解消や高血圧や脂質異常症などの予防にも役立ちます。
一方、尿を酸性化する主な食品は、肉、魚介類、卵などです。これらは良質のたんぱく源ですが、量は控えめにし、食べるときは同時に野菜などの尿をアルカリ化する食品をたっぷりとるようにしましょう。
不足しがちな食物繊維は1日20~25gを目標に
食物繊維は便通を促す効果がよく知られていますが、尿酸値のコントロールや合併症の予防にも役立つさまざまな働きがあります。その主なものは、①ナトリウム(食塩の主成分)の排泄を助けて腎臓の負担を軽減する ②余分なコレステロールの排出を促し、肥満や脂質異常症を予防する ③ブドウ糖の吸収を穏やかにし、糖尿病を予防する ④満腹感を得やすくし、食べすぎによる肥満を予防する、などです。
食物繊維を多く含む食品には、無精製の穀類(玄米、雑穀、ライ麦パンなど)、いも類、根菜類、豆類、海藻、きのこ類、乾物、こんにゃくなどがあります。これらは尿をアルカリ化する食品(上表参照)とも重なり、その点でも食物繊維を十分にとることが重要です。
1日当たりの食物繊維の摂取目標量は20~25gとされていますが、この目標量をとるのは、最初のうちはかなり難しく感じるかもしれません。野菜は加熱してかさを減らしてとる、主食を玄米に変える、スープやみそ汁は具だくさんにするといった工夫で、少しでも摂取量を増やすよう心がけてください。
アルコールはプリン体の分解を促進して尿酸値を上げるだけでなく、アルコールが体内で分解されるときにできる物質が、腎臓からの尿酸の排泄を低下させる働きをします。
また、アルコールそのものにもプリン体が含まれており、その量はビールが飛び抜けて多くなっています(上表参照)。そのため飲酒の制限というとビールを控えればよいと思われがちですが、アルコール自体に尿酸値を上げる作用があるので、お酒の種類にかかわらず節酒を心がけることが大切です。
アルコールは高エネルギーである一方、有効な栄養素がほとんど含まれていないこと、お酒を飲むと食欲が増し、食べすぎから肥満につながりやすいことも問題です。
お酒のつまみに高エネルギーでプリン体の多い食品をとれば、これも尿酸値を上げてしまう原因となります。お酒を飲むときはあくまで適量(上囲み参照)を守り、つまみには野菜、海藻、大豆製品、きのこ類など、低エネルギーでビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な食材を使った料理を選ぶ工夫が必要です。そして、少なくとも週に2日は、お酒を飲まない「休肝日」をつくるようにしましょう。
1日に2L以上の水分をこまめに補給する
尿酸値が高い人は、水分を十分にとって尿量を多くすることが重要です。尿量が増えると尿酸の排泄が促され、尿酸が薄まることで尿路結石もできにくくなります。重い腎臓病や心臓病のある人以外は、1日に2L以上を目標に、こまめに補給しましょう。とくに発汗の多い夏場や運動の前後、入浴後、就寝前などの水分補給が大切です。
ただし、ジュースや甘い清涼飲料、スポーツドリンク、アルコール飲料などはエネルギー過多になりやすいので避け、水かお茶を飲むようにしましょう。ミネラルウオーターの場合、ミネラル分の多い硬水は尿路結石の原因となる可能性があるので、軟水を選ぶようにしてください。
尿をアルカリ化する食品は尿路結石の予防に効果的
尿酸は、尿が酸性に近いほど結晶化しやすく、アルカリ性に近いほど溶けやすい性質があります。健康な人の尿は弱酸性ですが、痛風・高尿酸血症の人では、この通常の状態でも尿酸が結晶化して尿路結石ができやすくなります。尿の酸性度は食べ物の影響を強く受けるので、酸性化した尿をアルカリ性に傾け、尿路結石を予防するためには、毎日の食事で尿をアルカリ化する食品を十分にとることが大切です。
尿をアルカリ化する食品には、野菜、海藻、いも類、きのこ類、大豆などがあります(上図参照)。これらの食品はどれも比較的低エネルギーなうえ、痛風・高尿酸血症の人に不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。積極的にとることで、肥満の解消や高血圧や脂質異常症などの予防にも役立ちます。
一方、尿を酸性化する主な食品は、肉、魚介類、卵などです。これらは良質のたんぱく源ですが、量は控えめにし、食べるときは同時に野菜などの尿をアルカリ化する食品をたっぷりとるようにしましょう。
不足しがちな食物繊維は1日20~25gを目標に
食物繊維は便通を促す効果がよく知られていますが、尿酸値のコントロールや合併症の予防にも役立つさまざまな働きがあります。その主なものは、①ナトリウム(食塩の主成分)の排泄を助けて腎臓の負担を軽減する ②余分なコレステロールの排出を促し、肥満や脂質異常症を予防する ③ブドウ糖の吸収を穏やかにし、糖尿病を予防する ④満腹感を得やすくし、食べすぎによる肥満を予防する、などです。
食物繊維を多く含む食品には、無精製の穀類(玄米、雑穀、ライ麦パンなど)、いも類、根菜類、豆類、海藻、きのこ類、乾物、こんにゃくなどがあります。これらは尿をアルカリ化する食品(上表参照)とも重なり、その点でも食物繊維を十分にとることが重要です。
1日当たりの食物繊維の摂取目標量は20~25gとされていますが、この目標量をとるのは、最初のうちはかなり難しく感じるかもしれません。野菜は加熱してかさを減らしてとる、主食を玄米に変える、スープやみそ汁は具だくさんにするといった工夫で、少しでも摂取量を増やすよう心がけてください。
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