ポケットメディカ 健康レシピ

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血糖値対策には食物繊維が有効
野菜を中心に食べている人には、糖尿病をはじめとする生活習慣病が少ないことがわかっています。低エネルギーで食物繊維の豊富な海藻やきのこ類も血糖コントロールの強い味方。毎日の食卓に欠かさないようにしましょう。
野菜は1日に350g以上を加熱調理なら無理なくとれる
 野菜はビタミン、ミネラルの主な供給源であるだけでなく、カロテノイドやフラボノイドなど抗酸化作用のある成分や食物繊維が豊富に含まれ、生活習慣病予防に欠かすことができません。1日にとりたい野菜の目標量は350g以上で、このうち120gを緑黄色野菜から、230gをそのほかの野菜(淡色野菜)からとるのが望ましいとされています。生野菜のサラダなどでは量がとりにくいので、ゆでたり蒸したりしてかさを減らすのが、効率よくとるコツです。具だくさんのスープやみそ汁などに、たっぷり使うのもよいでしょう。

大豆に含まれる成分が血糖コントロールに役立つ
 大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど、体に吸収されやすい良質なたんぱく質を多く含む、たいへん栄養価の高い食品です。肉に比べてエネルギー量が低く、コレステロールはゼロ。ビタミンB1、ビタミンE、鉄、カルシウムなどを豊富に含みます。
 このほかにも大豆には、トリプシンインヒビターや大豆サポニン、大豆オリゴ糖、イソフラボン、食物繊維など、血糖値を下げ、糖尿病のリスクを低減する効果が認められる成分が数多く含まれます。大豆そのものを料理に使ったり、大豆製品(納豆、豆腐、油揚げ、ゆば、おから、きなこ、豆乳など)を利用したりして食卓に積極的に取り入れましょう。

食物繊維には血糖値の上昇を抑える働きが
 血糖値は食事をとった後に上がり、インスリンの働きで元のレベルに下がります。しかし、インスリンの働きが悪いと食後に大幅に血糖値が上昇してしまい、下がるのにも時間がかかります。これを「食後高血糖」といいますが、こうした食後の血糖値の急激な上昇を抑えてくれるのが、食物繊維です。
 食物繊維は食べ物の消化・吸収を遅らせる作用があるため、ブドウ糖の吸収も穏やかになります。その結果、血糖値を下げるインスリンの働きが効率的になります。食物繊維はほかにも、①便通を改善する、②余分なコレステロールの排出を促す、③塩分の排出を助ける、④発がん性物質や細菌などの有害物質を排出する、といった多くの働きが認められています。
 食物繊維を多く含む食品には、無精製の穀類やいも類、根菜類、豆類、海藻、きのこ類、乾物、こんにゃく、ドライフルーツなどがあります。海藻やきのこ類は低エネルギーのうえ、ミネラルやビタミンが豊富なので、大いに活用したい食品です。これらの食品はかみごたえのあるものが多いので、早食いを防ぐことができ、食べすぎによる肥満の防止にもなります。
 食物繊維は1日に20~25gとるのが理想とされていますが、現代の日本人は目標量の約半分しかとっていません。なかなか目標量をとれない人は、主食を白米から玄米や雑穀米に替える、いつもの食事に食物繊維の多い食材を一品追加するなどの工夫をし、摂取量を増やすように努力しましょう。

外食では栄養が偏りがちメニュー選びから工夫を
 家庭で血糖コントロールに努めても、外食をするとせっかくの食生活が乱れてしまうことが少なくありません。一般に外食のメニューは高エネルギーで、脂質や炭水化物、塩分のとりすぎになりやすく、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足しがちです。こうした外食の欠点を知ったうえで、できる限り栄養バランスのよい食事をとりましょう。
 メニューを選ぶときは、丼物やめん類、カレーライスなどの単品はなるべく避け、定食を選ぶようにします。単品が食べたいときには、野菜や豆類、海藻、乾物などを使った小鉢を追加して、不足を補う工夫をしましょう。また、油を多量に使った洋食や中華料理は控えて、和食を中心に食べるように心がけてください。ただし、和食でも揚げ物や炒め物は高エネルギーなので注意が必要です。肉の脂身や揚げ物の衣をとり除けば、エネルギー量がかなり抑えられます。外食は全体的に量が多いので、全部食べずに思いきって残すことも大切です。

飲み物のエネルギーにも注意しアルコールは適量を守る
 アルコールはそれ自体が高エネルギーなため、飲酒には注意が必要です。アルコールをとるかわりにごはんを減らせばよいと考える人もいますが、アルコールは有効な栄養素をほとんど含まないので、ほかの食品のかわりにとると栄養バランスが崩れ、高血糖が悪化する危険性があります。また、お酒を飲むことで食が進み、つい食べすぎてしまいやすいこと、お酒のつまみには高脂肪のものや高塩分のものが多いことも問題となります。
 それでもお酒を飲みたい場合は、あくまで適量を守り、最低でも週に2日は休肝日をつくりましょう。適量とは、ビールなら中瓶1本(633ml)、日本酒なら1合(180ml)、ワインなら1/3本(240ml)、ウイスキーならシングル2杯(60ml)くらいが目安です。また、一緒にとる料理は高エネルギーのものを避け、野菜のおひたしや豆腐、刺身など、低エネルギーでビタミン、ミネラル、たんぱく質が豊富なものを選びましょう。
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