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医者からもらった薬がわかる本
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薬をめぐるトピックス
■薬とお金(1)--高額の薬
 2015年9月,インターナショナルニューヨークタイムズ紙に「ある薬の値段が13.5ドルから750ドルに跳ね上がった」とセンセーショナルな見出しの記事が掲載されました。
 チューリング・ファーマシューティカルズ社が権利を買い取った,60年以上前に開発された抗菌薬の一種「ダラプリム」を55倍に値上げする,としたものです。ダラプリム(一般名:ピリメサミン)は日本では未承認の薬ですが,医療上の必要性の高い「未承認薬・適応外薬検討会議」に現在「トキソプラズマ脳炎を含む重症トキソプラズマ症の治療および再発予防薬」として要望が出されているものです。
 さすがのアメリカでもこのニュースは大反響を呼び,同社のCEOは「アメリカで最も嫌われる人物」と呼ばれるなどバッシングを受け,値下げの表明もしたようですが,実際にいくらになったのかの報道を筆者はまだ目にしていません。
 現在の日本では,保険医療で使用する薬品の価格は公定価格で,製薬メーカーが勝手に値段をつけることはできませんので,ありえない話と捉えられる方も多いかとは思いますが,アメリカでは医薬品の価格は製薬メーカーが価格決定権をもっています。例えば,日本でも利尿薬としてよく処方されるラシックス錠40mgですが,その1錠の価格は,日本では2002年に19.5円,2016年に14円に対し,アメリカでは2005年に39セント,2016年に94セントです。
 日本では2年ごとの薬価改定で徐々に値段が下がる傾向が強いのに対し,アメリカではさまざまなコスト要因を加味して製薬メーカーが価格改定を行っています。なかには競合相手の製造権を買い取り,合法的に独占販売会社となるケースもあり,最近では冒頭の55倍ほどではなくても数倍から10数倍に上昇しているものが少なくありません。
 そんななか,ギリアド・サイエンシズ社からC型肝炎の治療薬,ソバルディ錠,ハーボニー配合錠が発売されました(日本ではともに2015年)。世界各国で発売され,価格は国により異なっていますが,日本ではソバルディが1錠61,799円,ハーボニーが1錠80,171円でした。とても高いと感じる方がほとんどでしょうが,肝炎が肝硬変・肝臓がんに進行するのをストップできるので,トータルで考えた場合,医療費としてはより少なくなると考えられています。
 このソバルディの値段,実はこの値段でも英米独と比べると日本が一番安いのです。アメリカは1錠1,000ドル(約11.2万円),イギリスは416ポンド(約6.7万円),ドイツは714ユーロ(約9万円)です(2016年3月30日の為替レートで計算)。
 しかも,日本の薬価制度では,予想よりも売れすぎた医薬品の薬価を引き下げる「市場拡大再算定」制度があります(この制度のため,前回の薬価改定で神経因性疼痛の治療薬リリカ錠75mgは167円から125円に引き下げられました)。2016年4月の薬価改定でソバルディもその対象となり,42,239円に下がりましたから,アメリカの3分の1の値段ということになります。
 この新薬価が公表された同じ週に,政府はTPP(環太平洋パートナーシップ)協定および整備法案について閣議決定し,国会に提出しています。
 そのTPP協定にはISDS(投資家と国との紛争解決)条項があります。今のところ,むやみに訴えられないような規定があるとのことなので,アメリカの企業であるギリアド社から,日本で逸したアメリカでの販売価格との差額を請求される心配は少ないようですが,将来的には心配の種を宿しているように思えます。

■薬とお金(2)--ノーベル賞と薬
 2015年のノーベル医学・生理学賞が北里大学特別栄誉教授の大村 智(さとし)博士に授与されました。連日ニュースが流れ,見聞きされた方も多いと思いますが,博士の見出した放線菌から開発されたイベルメクチンは,当初,動物の寄生虫用医薬品として発売され,後にアフリカの風土病であるオンコセルカ症(河川盲目症)の治療・予防に効果があることが判明しました。この時点でオンコセルカ症は,全世界の失明原因の第2位で,治療薬が求められていましたが,患者の大半は発展途上国の貧しい人たちでした。
 このとき,さまざまな経緯はあったのですが,開発メーカーのメルク社はヒトでの臨床試験を行い,1988年からアフリカなどオンコセルカ症が蔓延(まん えん)している国々にイベルメクチンを無償で提供するプロジェクトを始めました(この際,大村智博士はヒト用イベルメクチンに関する特許権を放棄しています)。
 イベルメクチンは,オンコセルカ症の原因である回虫の一種,回旋糸状虫の成虫を死滅させることはできませんが,成虫が生み出すミクロフィラリアと呼ばれる幼虫(1匹の成虫は長ければ15年生き,1日に1,000のミクロフィラリアを生み出すといわれています)を劇的に減少させることができます。イベルメクチンを年に1〜2回使用することで病気の発生と進行を抑えることができるので,患者は失明の恐怖に怯えなくてもすむようになりました。
 ちなみにイベルメクチンは,日本では商品名ストロメクトール,薬価は3mg1錠772.60円,腸管糞線虫症および疥癬(かい せん)の薬として販売されています。海外ではオンコセルカ症治療のための無償提供用はMECTIZAN,それ以外はSTROMECTOLの名称で使用されています。価格はアメリカでは4錠で25ドル(販売する薬局によりクーポン等の利用で10数ドル程度になることが多い),フランスでは4錠18.72ユーロとなっており,こちらは日本が一番高価です。なお,イギリス,ドイツでは未承認です。

■薬とお金(3)--「途上国の薬局」
 インドの医薬品特許は,以前は昔の日本と同じく製法特許(医薬品の成分の化合物そのものに特許を認めず,異なる製造方法ならば同じ化合物を製造することができる)でした。つまり,新薬を開発した製薬メーカーが物質特許を有する国では独占販売できる期間であっても,インドではジェネリック医薬品が製造できたのです。
 もちろん,インドで製造されたそのジェネリック医薬品は物質特許の国への輸出はできませんが,発展途上国の多くは医薬品の物質特許を認めていませんので,インドは「途上国の薬局」と呼ばれるようになりました。
 2002年にインドでも物質特許が認められるようになりましたが,公衆衛生上の観点から,政府が的確な企業に特許医薬品を生産できるように強制実施権を与えることを認めています。
 そのためか前述したソバルディについても,ギリアド社がインドの数社の製薬メーカーにライセンス生産を認め,1錠10ドル以下,地方によっては5ドル以下で発売されています。このことは,ある意味,国際間の所得の再分配になるとも言えますし,メルク社のようにイベルメクチンを無償で供与できるケースはごく少ないと考えるのが普通ですから,持続可能な社会貢献のモデルとみることもできます。
 また,日本の場合,C型肝炎の治療は大半が公費負担で賄われます。患者さんは月に1〜2万円の負担でソバルディやハーボニーの治療が受けられますので,インドへ行って治療を受けようという選択はないかもしれませんが,1錠1,000ドルもするアメリカでは治療ツアーなどが企画されるのではないでしょうか。

■かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師
 さて,2016年4月,2年おきの保険医療の公定価格を定める改定が行われました。そのなかで,「かかりつけ薬局」「かかりつけ薬剤師」という言葉が目につきます。かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師と改めて言われても,いったいどんなものでしょうか?
 普通の感覚では,「かかりつけ薬局」と書けば,行きつけの薬局。「かかりつけ薬剤師」と書けば,普段から相談に乗ってくれる薬剤師。言葉のイメージとしてはこれで十分です。もう少し具体例をあげてみれば,処方薬はもちろん,OTC医薬品(一般用医薬品)やサプリメントについても気軽に相談できる,なじみの薬剤師がいる薬局といったところでしょうか。
 しかし,このことをフィー(調剤報酬)に絡ませるといろいろ問題点が出てきます。フィーの対象を厳密に定義しなければならないからです。
かかりつけ薬剤師になるためには,次のような条件が決められています。

●薬剤師として3年以上の薬局での勤務経験
●現に勤務している薬局に6カ月以上在籍している
●同一の保険薬局に週32時間以上勤務している
●研修認定薬剤師である
●過去1年以内に医療に関する地域活動の取り組みに参画している

 以上をクリアしている「かかりつけ薬剤師」が在籍する薬局において,患者さんがその薬剤師を自分の「かかりつけ薬剤師」であるという同意書を書いた場合に,次回の調剤より「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」がフィーとして算定されます。ただし,その薬局に複数の薬剤師が在籍している場合,かかりつけ薬剤師以外の保険薬剤師が服薬指導などを行ってもこのフィーは発生しません。患者1人につき,かかりつけ薬剤師は1人のみとなります。
 かかりつけ薬剤師が行うべき業務は,現に調剤した医薬品の服薬指導は当然ですが,患者さんが受診しているすべての医療機関を把握して,服用しているすべての処方薬(他の医療機関で投薬されたものも含む),OTC医薬品,健康食品などにも対応することが求められます。
 そんな「かかりつけ薬剤師」がいる薬局が「かかりつけ薬局」なのですが,それでは「薬局」とはどう定義されているでしょう。
 薬局の大きさは,その最低基準が「薬局等構造設備規則」という厚生労働省令の中に定められています。広さに関する部分を要約すると「面積はおおむね19.8平方メートル以上とし,中に6.6平方メートル以上の調剤室を有すること」とあります。
 昔風に言えば,6坪の店舗の中に2坪の調剤室があれば薬局としての最低基準は満たしていることになります。元となる厚生省令が昭和36年に定められたもので,当時はそれだけあれば,薬局が扱うアイテムはほぼ取り揃えることができたということですが,今,厚生労働省が思い描くかかりつけ薬局像(健康サポート薬局)の要件を満たすには,いかにも小さいと言えます。
 具体的には,個人情報に配慮した相談スペースの確保としてパーテーションなどで区切られた相談窓口の設置であったり,OTC医薬品,衛生材料,介護用品などを利用者自らが適切に選択できるような供給体制が求められるほか,開局時間であったり,電話などでの24時間対応,地域での医療・介護への連携などが必要とされています。
 現在,5万7千軒以上ある薬局のうちどれだけがこの条件をクリアしているでしょう?

■お薬手帳は何のため?
 今回(2016年)の健康保険の報酬改定で変わったことの一つに,お薬手帳が関連する「薬剤服用歴管理指導料」があります。
 今までは,お薬手帳を持参する自分自身の健康に意識の高い人のほうが,持参しない人より負担金が高くなるという妙な仕組みでした。これは調剤報酬の仕組みが,目に見える形で行った行為に対するフィーという性質が強かったため,お薬手帳に記入・貼付する行為に対してフィーが発生し,持参すると41点,持参しないと32点と,持参しないほうが3割負担で30円安くなるなどと,実際には患者さんの安全を脅かす行為を誘導していたと言われても仕方がないような体系でした。
 それが今回の改定で自分自身の服薬履歴など,しっかり管理している意識の高い人を優遇するという理にかなった規定となりました(薬剤服用歴管理指導料が,お薬手帳を持参した場合38点,持参しなかった場合50点となります)。
 ただし,この意識の高い人を優遇する制度もすべての薬局で実施されるのではない,ということも知っておく必要があります。今回,かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師という概念を大きく打ち出したなかで,かかりつけ薬局とそうでない薬局との線引きを,薬局の規模であったり,薬剤師の状況(経験,認定資格の有無,当該薬局での勤務状況,有資格者の割合など)で判断し,6段階の調剤基本料(41点〜15点)が設定されました。そのなかで調剤基本点数41点の薬局のみで実施される制度なのです。そして,該当する薬局に過去6カ月以内に調剤してもらった場合にのみ,この優遇策が適用され,それ以外のケースはお薬手帳を持参してもしなくても50点が算定されます。
 もっとも患者さんの負担金額は,基本点数と薬剤管理指導点数だけで決まるものではありません。結果として同じ薬を同じ数受け取る場合でも,前項のかかりつけ薬剤師を選定した患者さんのケースでは,かかりつけ薬剤師から投薬を受ける場合とそれ以外の薬剤師から受ける場合で違ってきます。
 調剤報酬点数が複雑な仕組みになってしまったためですが,疑問に感じたことはその場で担当の薬剤師に聞いていただくのが一番です。薬局店頭には調剤報酬点数表をよく目につく場所に掲示することが義務づけられましたし,薬剤師には問い合わせには答える義務が生じますので。

■薬をめぐるトピックス
薬局の距離制限規定と違憲判決の話
 最近は,憲法改定の話が話題となることが結構ありますが,薬局と憲法に関連する話題をお届けします。
 日本において最高裁判所が憲法違反と判断した判例はそれほど多くはありませんが,数少ない例の一つに「薬局の距離制限規定」をあげることができます。
 1963年に薬事法の一部改正(薬局がないか極めて少ない地域を解消する目的で)が施行されました。実際には都道府県が条例を定めて,申請された場所の人口や交通事情などを考慮して,知事が薬局開設の許可を与えないことができる,というものでした。
 広島県で施行前日に申請した薬局に対し,施行後に定められた条例により(簡単にいえば既存の薬局が近くにあったということで)不許可処分がなされ,それに対して裁判が行われました。その結果,一審と控訴審で判決は異なり,1975年の最高裁判所大法廷での判決で「無薬局地域を解消する目的と手段として薬局の密集地域に規制を設けることは目的と手段が釣り合っていないうえ,開業規制以外で目的を達することができるので合理性が欠け,国民の『営業の自由』を不当に侵害している」ということで違憲と判断されました。
 違憲判決後に薬事法は改正され,距離制限はなくなりましたが,それまでの12年間で無薬局地域が減少したのか,その後どうなったのか詳しい資料がありませんので定かではありませんが,薬局自体,民間企業ですから採算が合えば出店するし,合わなければ撤退するのは当たり前で,現在でも無薬局地域は解消されていません。
 採算が合わないから出店されないのであれば,採算がとれるように補助をするなり,それなりの方策が必要ですが,そちらは置いてきぼりのままです。
 ちなみに「営業の自由」をめぐっては,公衆浴場法の距離制限について裁判がおこされたことがありますが,こちらは公共的施設であると認定され,過当競争を防ぐ意味から合憲の判決が出ています。
 さて,距離制限がないこともあり,日本の薬局の数は増え続け,1995年には4万軒以下だったものが,2018年には6万軒近くになっています。


■外国での事情はどうなのか
 海外の薬局事情も見てみましょう。
 ドイツでは,しばらく前までは薬局の開設者は薬剤師でなければならず,それも一人の薬剤師が開設できるのは1薬局のみでした。今世紀になって,支店を3軒まで認められるようになったのですが,日本のようなチェーン薬局というものはありません。
 アメリカの場合,数千から1万軒近い支店を有する超巨大薬局チェーンがいくつかあり,ドイツのような独立店(インディペンデントという)は極少数派となっています。
 日本ではここ数年,M&Aなどで薬局の看板が変わる店舗を見る機会が増えてきましたが,大手チェーンでも千数百店舗規模であり,アメリカとドイツの間のような状況です。
 アメリカ全土での薬局の数は4万数千軒であり,日本全国の約6万軒との対比で,アメリカでの1軒あたりの規模の大きさや大手チェーンによる寡占化が相当進んでいることがわかります。ドイツでは約2万軒で,人口比から考えると日本の薬局の規模が小さいことがわかります。
 薬局の経営ということを考えれば,当然,業務の効率化・不採算部門の切り捨てなど経営に必要な措置を講じることになります。一方インフラとして考えれば,不採算部門の存続をどのような費用分担で行うのかを考えることになります。
 例えば,小規模の薬局で医療用麻薬を取り扱えば,かなりの確率で不良在庫が増加する要因となり,他の収益で補填しているのが現状です。麻薬を取り扱うためには薬局の免許のほかに麻薬小売業の免許が必要です。そこで麻薬小売業の免許を取得せず,不採算部門となる麻薬処方せんを受け付けない正当な理由としている薬局もなかには存在します。
 規模が大きくなれば問題はないかというと,アメリカのように寡占化が進めば競争はおこりにくくなり,実際,チェーン薬局間での同じ後発医薬品の購入価格に5倍以上の開きがあるとの記事が,数年前のコンシューマーレポート誌で報告されています。正常な価格競争があれば,おこりえない状況でしょう。
 日本の場合,保険医療での医薬品の価格は公定価格ですので考えにくいのですが,日本の薬局制度は,そもそもの国としての方向性で「アメリカにならえ」ですので,規制緩和一辺倒の現在の状況が続けば,今のアメリカの状況に近い将来がやってくる可能性は否定できません。


健康サポート薬局と薬局の面積
 日本の薬局の規模の小ささは,法律に規定された条件によるものです。
 医薬品や薬局関連の法律は「薬事法」に定められていましたが,平成25年に大きく改正され,名称も「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律」となりました。この改正された長い法律の名称は通称「薬機法」と呼ばれますが,それに伴って関連の省令(厚生労働省令)があり,その中に薬局の大きさ(広さ)の規定があります。その省令は昭和30年代に作られたもので,19.8平方メートル(いわゆる6坪)以上の面積とその中に6.6平方メートル(2坪)の調剤室を備えれば,薬局としての最低限の大きさを確保できることになり,現在までその部分の改正はなされていません。
 その昭和30年代は,医薬分業はほとんどなされておらず,「医者は薬を売り,歯医者は金を売り,薬屋は雑貨を売っている」と揶揄されていた時代です。
 いま,国は健康サポート薬局の普及をすすめていて,具体的には常備すべき要指導医薬品を含むOTC薬や衛生材料・介護用品などの取り扱い,パーテーションなどで区切られた相談スペースの設置を求めています。また業務として24時間対応や在宅医療にしっかりと携わることも望まれているので,少なくとも4〜5人以上の薬剤師の勤務が必要です。実際問題として,現在の最低限のスペースの薬局では実現不可能な事柄です。
 かつて,日本薬剤師会が1997年に21世紀の薬局像として発表した「薬局のグランドデザイン」という答申がありましたが,その中で必要面積は130平方メートル(約40坪),必要数2万4千軒というドイツの薬局を念頭に置いた数字が出されています。
 将来的に,すべての薬局を健康サポート薬局にしようとするなら,早い時期に期限を切って最低限の大きさを具体的に決定し,猶予期間を設けて移行がスムーズに行われるように誘導するべきです。


■高額な新薬
 2019年5月に,自家T 細胞治療の薬である「キムリア」が薬価収載されました。注目されていた価格は3,349万円で,すでに発売されているアメリカでは47万5千ドル(約5,000万円)でしたので,3分の2の価格ということです。しかしアメリカの場合,効果があった場合のみ請求する成功報酬型の価格設定ですので,一概に比較することは難しいですね。
 さて,このキムリアでも驚きでしたが,2020年2月には脊髄性筋萎縮症*の遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」の国内での製造販売が了承されました。アメリカでは2019年5月にすでに承認されており,その価格は212万5千ドル(約2億3千万円)です。とてつもない価格に感じられますが,従来の治療法で10年間継続した場合にかかる医療費は約4億円ということで,その約半額と設定されたとのことです。
(*注:脊髄性筋萎縮症は生まれて半年ごろまでに筋肉の萎縮や呼吸困難が出る難病)
 こちらもキムリアと同じく成功報酬型の価格設定ですが,日本の場合はそういった仕組みはできていませんので,キムリア同様の価格設定だとすると1億5千万円ほどとなるのでしょうか?
 キムリアもゾルゲンスマも画期的な薬品ですが,遺伝子操作や免疫機能を活用するなど,オーダーメイドで製造するため多くのコストがかかります。そのコストに見合う価格がつけられなければ,私企業である製薬メーカーが開発を続けることはできません。
 ただ,こういった希少疾患の治療薬を採算が合うような価格設定にすることは正しいことなのか,時々考えてしまいます。つまり製薬メーカーが開発費を回収してなおかつ利益を上げられるような価格設定では,いずれ医療制度が負担に耐えられなくなる可能性があります。治療薬・治療法の特許などの開発費を公的機関が買い取って公共財として提供し,開発費を除いた製造原価で提供するのであれば…と考えてしまいます。
 医療・介護などは,ある程度は社会主義経済の側面をもって運営しなければ成り立たない面があります。


■今の認知症薬のコストパフォーマンスは…
 医療費の増大は日本のみならず,高齢化が進む国々での深刻な問題です。
 フランスの保険医療では,薬局で患者が薬を受け取る時,一旦費用全額を支払い,後で償還を受ける仕組みになっています。その際,薬の種類により償還率が異なります。
 抗がん薬やHIV治療薬のように高価な薬,インスリンのように治療に代替できる方法がない薬は100%償還つまり無料ですが,それ以外の薬品類は必要度の高さ,治療効果が期待できる度合いにより65%,30%,15%の償還となっています。
 そのフランスで,昨年(2018年)8月から認知症の薬4種類が医療保険の適用対象から外されました。その4種類とはドネペジル(日本での先発品名アリセプト,以下同),ガランタミン(レミニール),リバスチグミン(イクセロン,リバスタッチ),メマンチン(メマリー)で,日本ではいずれも保険治療の対象となっています。フランスの衛生当局はこれら4種類の薬を「効果は高くない割に副作用が多く,薬の有用性が不十分」と判断したわけです。もともと償還率は15%の「ある程度の治療効果を持つ薬品」に分類されていたので,もし日本で健康保険から外れた場合の影響と単純に比較することはできませんが。
 それで思い出したのは,日本で20年以上前に脳代謝賦活薬というくくりで認知症に大量に処方されていた何種類かの薬です。ある日,厚生労働省からの通知が県や薬剤師会を通してファクシミリで流れてきました。脳代謝賦活薬である4種類の薬品が「本日からは薬ではない」という旨の連絡でした。当時の本書の著者,木村繁が「“溺れる者は藁をもつかむ”の藁程度の薬である。藁の薬には藁の値段を」と講演していたのを筆者は思い出します。
 その当時,アリセプトは確かに効果が認められる薬として既にアメリカで市販されており,しかも日本の製薬メーカーが開発したものが日本では手に入らないということにもどかしさを感じたものです。それがフランスの判断とは言え,コストほど効果が認められないとされてしまったのですから。
 そんな中,テレビや週刊誌でも報道されたので,ご存知の方も多いと思いますが,リファンピシンという薬に認知症予防薬としての可能性があることが報告されました。
 リファンピシンは抗結核薬として開発され,その後,ハンセン病にも使われるようになった薬です。ハンセン病患者の方たちが高齢になっても認知症を発症する頻度がとても少ない,という論文が1992年に報告され,そのことに着目した富山貴美氏(現大阪市立大学教授)が,ハンセン病患者が長期服用していた薬品類の中から,リファンピシンに当時アルツハイマー病の原因と考えられていたアミロイドβの蓄積を抑制する作用があることを報告したのは1994年のことです。
 その後,アミロイドβのオリゴマー(アミロイドβなどのタンパク質が2〜数個の集合体)やタウのオリゴマーが認知症の原因と考えられるようになりましたが,リファンピシンはこれらのオリゴマーの形成を抑える作用があることもわかりました。
 認知症モデルのマウスに予防的にリファンピシンを投与する動物実験では,投与していなかったマウスの認知機能は悪化しましたが,投与されたマウスは正常のマウスとほぼ同程度の記憶力を示すことが明らかになりました。また,投与時期の検討から,マウスが若いうちから投与すれば,その時期が早いほど少量で大きな効果が得られることも判明しています。
 リファンピシンが認知症の予防薬として承認されるためには人による臨床試験が必要ですので,今日明日という訳にはいきませんが,こちらはかなり期待が持てる状況です。


■既存薬再開発
 さて,このリファンピシンのように,既にある医薬品から現在の適応症以外の疾患に有効な薬効を見つけ出すことを既存薬再開発(Drug Repositioning)といいます。すでに安全性試験や薬物動態試験などはクリアしていることなどから,研究コストの低減・開発期間の短縮などが期待できます。
 医薬品は化学物質であり,生体にさまざまな作用をします。人体にとって都合の良い作用を主作用(効能)とし,それ以外を副作用と呼んでいますが,副作用の中には他の疾病の治療に役立つ作用となる可能性もあるのです。
 サリドマイドは,当初は睡眠薬として開発されましたが,妊婦が服用すると胎児に四肢奇形の副作用が生じることから姿を消しましたが,今日では多発性骨髄腫の治療薬として,厳格に管理された状態で使用されています。また,シロスタゾールは抗血小板薬として広く使用されていますが,軽度認知症への適応に関する臨床試験が現在行われています。


■医薬品における国としての危機管理
 手術時の感染予防に第一選択薬として用いられている抗生物質のセファゾリン(注射製剤,本書の対象外)で,2019年2月末,約60%の市場シェアを占めていたメーカーである日医工からの製品供給が止まりました。他社の供給量が急に増加できる状況になく,4月現在では代替薬となる他の抗生物質の注射薬も流通制限がされている状態です。
 日医工からの医療機関向け案内によれば,原薬の品質が製品製造に適さないものとなり,供給再開の目途が立たない状況であるとのことです。この原薬の製造元は国外であり,簡単には状況改善はなされないようです。
 この日医工のセファゾリンは実は後発医薬品なのですが,販売数で先発医薬品のセファメジンαを圧倒していて市場占有率が高い製品だったため,大きな影響が表れたのです。
 原薬の品質の問題で製品である薬剤の供給が止まるのは,今回のセファゾリンが初めてではありません。多くは後発医薬品でおきていますが,先発医薬品でもおこる話です。
 腱鞘炎や外傷後の疼痛に広く使用されていたモビラート軟膏は,2007年に原薬の一つ「副腎エキス」の品質不適で輸入が止まり,販売中止となりました。後発薬が何種類かあり,しばらく代替薬として続いていましたが,各社とも原薬の供給が止まるとともに販売中止となりました。現在では2015年に新たな原薬供給先を開拓して製剤の供給を再開したゼスタッククリームがありますが,以前のように多くは処方されていません。
 2012年に5社から販売されていた高血圧治療薬のシルニジピン(先発品名:アテレック)の後発医薬品のうち4社が原薬の供給が得られないため一時中止(2015年に再開)となったのは,4社の原薬供給先が同じであったことが原因です。同様のことが,2018年にシンバスタチン(先発品名:リポバス)でもおこっており,こちらも複数の後発薬メーカーの製品が販売中止となっています。
 上記のことと同列に扱うことが適当かはわかりませんが,2011年の東日本大震災の際,チラーヂンSを製造する工場が被災し,この商品がレボチロキシン製剤の90%以上のシェアを占めていたこともあり,供給再開までには後発薬である海外製品の緊急輸入がされたほか,患者への処方日数制限が行われたりしました。この時は,製缶工場の被災により,経腸栄養剤のエンシュアリキッドの供給も大幅に減少し,こちらも海外製品の緊急輸入が行われました。
 東日本大震災のケースではかろうじて綱渡り的に供給が続きましたが,今回のセファゾリンの場合は病院から悲鳴が上がっています。医薬品の場合,供給が止まることは命に直結する可能性が高く,ほかの商品と同列に扱うべきではありません。経済効率を考えなければならない民間企業と市場原理にすべてを任せるのはどんなものでしょう。農産物の多くを海外に依存する危うさと同様に,基礎的医薬品の原薬をすべて海外製品に委ねる危うさを国として認識するべきです。


■COVID-19と既存薬再開発
 COVID-19(新型コロナウイルス)感染症対策が残念ながら後手後手に回り,感染者はほぼ全国に現れ,その数字自体,検査が追い付いていない状況から少なく出ているであろうと多くの人が思っている中,店頭からマスクや消毒用エタノールが消え,おまけにデマでトイレットペーパーまでなくなった2020年3月に,このトピックスを書いています。

 新しく現れたウイルス感染症に対して,治療法を確立することは容易ではありません。抗生物質・抗菌薬と呼ばれる薬品群は細菌に対してのものであり,ウイルスには効果はありません。わが国ではいまだ風邪の時に抗生物質が処方されることが多いようですが,細菌性の肺炎・気管支炎などがなければ無意味な,もっと言えば有害な処方です。風邪の原因の大半はライノウイルスや(新型ではない)コロナウイルスと言われています。そして,風邪の治療には安静と栄養が第一で,いわゆる風邪薬と言われるものは症状を抑える対症療法でしかありません。
 さて,実際の医療現場では,RNAウイルスであるCOVID-19に対して同じRNAウイルスであるインフルエンザウイルスやエイズウイルスに効き目がある抗ウイルス薬を治療に用いて効果があったとの報告がされ,わが国でも重症の患者さんにはすでに使用されています。また,軽症の患者さんを対象に臨床試験が実施されることが3月1日に新聞報道されました。
 これは本書の2019年電子版のトピックスで紹介した,既存薬再開発(Drug Repositioning:既にある医薬品から現在の適応症以外の疾患に有効な薬効を見つけ出すこと)の緊急時の応用版と言えます。安全性試験・薬物動態試験などをクリアしている既存の薬ですので,効果の有無さえ判定できれば医療現場ではすぐにでも実際の治療に用いられます。
 3月3日にはCOVID-19感染症確定患者を受け入れている神奈川県立足柄上病院の岩渕医師らのグループから,シクレソニド(製品名オルベスコ:ぜんそく治療の吸入ステロイド薬)を初期から中期のCOVID-19肺炎患者3名に投与して良好な経過をたどっているとの報告がなされました。
 どういった経緯でシクレソニドに抗ウイルス作用がありそうだと判明したのかは報告には書かれていません。肺炎の対症療法として使用した結果,浮かび上がったのでしょうか。ぜんそく治療薬としての吸入ステロイド薬は,シクレソニド以外にブデソニド,ベクロメタゾンプロピオン酸エステル,フルチカゾンプロピオン酸エステル,フルチカゾンフランカルボン酸エステル,モメタゾンフランカルボン酸エステルの5種類が承認されていますが,シクレソニド以外には抗COVID-19ウイルス作用はないようです。
 3月11日にWHOがパンデミックを宣言し,このトピックスが出版される時までにCOVID-19感染症騒動が治まっているとは希望的観測としても難しいと思われますが,全体像はもう少し判明しているでしょう。


■自閉症スペクトラム障害治療に利尿薬
 機能性表示食品のCMがよく目につきます。その中に「睡眠の質(眠りの深さ,すっきりとした目覚め)の向上に役立つ機能があることが報告されています」とされたGABA(ガバ)(ガンマアミノ酪酸)を100mg含有した商品があります。GABAは神経伝達物質の一つでストレスを和らげ,脳の興奮を鎮める作用があります。この脳に対して抑制的に働く作用は大人における作用で,胎児や乳児の脳では興奮性作用を示すことがわかっています。
 このGABAの機能の切り替えがうまくいかずにバランスが崩れ,神経発達障害の起因になるという示唆があります。
 2020年1月の“Translational Psychiatryオンライン版”に,自閉症スペクトラム障害(ASD)の幼児の治療に利尿薬の一種ブメタニドが用いられ,症状を改善することが報告されました。GABAの減少により脳機能を改善し,ASD症状を緩和するとされています。ASDの乳幼児への治療法は今のところ行動療法しかありませんので,薬物治療ができることとなれば朗報です。
 実はこのブメタニド,2015年にはダウン症候群の認知・記憶障害に効果がある(モデルマウスによる動物実験)との報告もあり,精神神経疾患への応用がいろいろできる医薬品なのかもしれません。

■サプリメントやビタミンのこと
 上記のGABAをサプリメントとして摂取している人もいると思います。それでコマーシャルのように良い睡眠がとれる方は問題ないと思いますが,特に小さい子供では興奮してしまう可能性があります。飲ませない,飲むところを見られないなどの注意が必要です。
 ビタミンは五大栄養素の一つであることは小学校5年生の家庭科で学習し,水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンがあることなどを中学校で学習します。その時に,脂溶性ビタミン(ビタミンAやビタミンD)には過剰症があるので注意しなければならないこと,一方,水溶性ビタミンは必要以上に摂取しても尿中に出て行ってしまうということを記憶された方も多いと思います。
 ビタミンAは大量に摂取した場合には悪心や嘔吐・頭痛や顔の紅潮といった症状が,慢性的に過剰が続くと体重の減少や甲状腺機能低下がおきます。妊娠中の過剰摂取は催奇形性の可能性があり禁物です。
 ビタミンDの過剰症では,高カルシウム血症や,それに伴い体内にカルシウムが沈着し腎結石など様々な症状が現れます。
 水溶性ビタミンとは,ビタミンB群,ビタミンCで,ビタミンB1の欠乏症は「脚気」,ビタミンCの欠乏症は「壊血病」が有名ですが,ビタミンB12では,欠乏すると貧血や神経症状が現れることが知られています。
 そんな水溶性ビタミンには過剰症はないというのが常識でしたが,最近,オランダにて実施された研究でドキッとする報告がありました。
 透析患者や慢性腎臓病患者で,ビタミンB12の血中濃度が高いと死亡リスクが増えることは知られていましたが,一般成人5千人以上をビタミンB12の血中濃度で4つのグループに分けて12年間追跡調査した結果,血中濃度のいちばん高いグループはいちばん低いグループに比べ死亡リスクがほぼ倍だった,というものです。
 この研究では,血中濃度の高さがサプリメント摂取によるものかどうかの記述はありませんが,女性7万人以上が参加した研究では,ビタミンB12のサプリメント摂取と股関節の骨折リスクとの関連性が示されています。


■薬価改定
 今年2020年は2年に一度の薬価改定の年に当たりました。
 実は2019年10月に消費税が8%から10%に上がった際,これは前回の薬価改定から1年半の時点でしたが,薬価改定がありました。消費税増税分が値上げになった薬品もありましたが,1年半分の実勢価格との差があり,薬価据え置きや値下げになった薬品のほうがほとんどでした。
 今回は半年分の改定ですので,あまり変わらないのでは思っていたのですが,発表された4月からの薬価は数%下がったものが多い印象です。なかには新たに効能が追加され適用患者の増加が見込まれることで37%引き下げられたゾレア(アレルギー性鼻炎などの注射薬),予想された使用量よりも多く使われたことで25%引き下げられたリクシアナ(抗凝固薬)などもあり,全体として4.38%の引き下げとなりました。
 日本全体の薬剤費はどうなっているのでしょう?
 医療費全体で40兆円を超すようになって何年か経ちますが,その中で薬剤費の占める割合は20%程です。手元にある資料で確認できるいちばん古い1993年度の総医療費は約24兆円で,薬剤費はその28.5%で約7兆円ありました。当時は2年ごとの薬価改定で10%以上の切り下げもあり,全体に占める薬剤費の割合は1999年度にはいったん20%を下回りました。しかしそれ以降は20〜22%とほぼ横ばいで,総医療費が増加している分,同じ割合で薬剤費も増加しています。
 その間,実際の薬価がどう変化したか,手元にデータがある2001年度の薬価と2020年度の薬価をいくつかの薬で比べてみます(表)。
 表では,上段に先発品,下段にそのジェネリック(後発品)を並べています。どの薬も先発品そのものの価格が半額以下になり,ジェネリックに置き換えられていれば,2001年時点ですでにジェネリックが出ていたロキソニンを除き,元の価格の10〜20%に下がっています。しかもジェネリックの使用率は80%に届こうかとしています。
 ここに挙げた例以外でも全体的に薬品代は下がっているにもかかわらず,年間の薬剤費は薬価改定の年には下がることもありますが,着実に増加しています。65歳以上の高齢者は20年前に比べて1.6倍になるなど日本の高齢化率は30%目前ですし,薬を必要とする人の数は増加しているとはいえ,これだけ薬価が下がっているなら,薬剤費も下がってもよさそうですが,実際にはより高価な新薬が,減少した分の穴埋め以上に増えています。
 免疫チェックポイント阻害薬のオプジーボやC型肝炎治療薬のソバルディのように画期的な新薬が出た時には薬剤費が増加しても仕方ないと思いますが,毎年そんなに画期的な新薬が開発されてくるわけではありません。今ある薬で対応できない場合だけ使えばよい程度の新薬が,今までの薬と置き換わっていくのをしばしば目にします。これを「新薬シフト」と言います。
 医師には今までの安価な薬を高価な新薬に切り替える時には,経済面も考慮して処方してもらいたいものです。


●保険薬価の比較(2001年と2020年)
製剤名 2001年 2020年
ロキソニン60mg 28.9 13.4
ロキソプロフェンナトリウム60mg 13.5〜17.8 5.7〜9.8
アムロジン5㎎・ノルバスク5mg 98.9 38.0
アムロジピン5mg — 10.1〜15.2
ガスター20mg 77.6 25.3
ファモチジン20mg — 10.1
タケプロン15mg 156.4 57.6
ランソプラゾール15mg — 23.0
リピトール10mg 181.6 81.1
アトルバスタチン10mg — 19.4〜29.2
アレグラ60mg 117.5 52.5
フェキソフェナジン60mg — 15.3〜27.9
*単位:円
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