ポケットメディカ健康相談

医者からもらった薬がわかる本
医者からもらった薬がわかる本
初めにお読みください
《はじめに》
 本書は,今から38年前に,当時は不足していると考えられていた患者と医療関係者の対話を,処方薬の知識,情報を提供することによって促進させる目的で発刊されました。当時は個別の処方薬について患者が詳しく知る機会はまだ少なかったため,大きな反響がありました。
 33版目の改訂となりました今版では,改めて掲載情報を厳選し,より実用性の高い紙面構成を図りました。
 発刊当初の姿勢はそのままに,今後も新しく有益な情報の提供に努めてまいります。
 2006年1月10日未明に,初版発刊から20年間,強い信念をもって執筆を続けてきた著者木村繁が急逝いたしました。享年69歳はあまりにも早い別れでした。
 その後執筆は,発刊当時から木村の考えに賛同し,ともに執筆活動を行ってきた医薬制度研究会に引き継がれ,現在も変わらぬ信念のもと,新情報の追補,修正,読者に向けたさらなる利便性の追求を続けております。
 本書により正しい薬の情報を持ち,治療内容について医師,薬剤師との良好なコミュニケーションにお役立ていただけますよう願っております。

医薬制度研究会について
 私たちは,日本の薬が真に患者さんのことを考えて投与されることを願って,研究を続けています。「医薬分業」はそのための重要なシステムの一つです。また,本書で指摘している“きわめて日本的な薬剤”が使われなくなることも大切だと考えています。
 現在アクティブなメンバーは愛知県在住の以下の薬剤師です。
 五十川亘,鵜飼繁,谷口英一,安田実,山口佳久,澤木仁史,山森達浩,浦晋一郎,金兌勝

●医薬制度研究会事務局
 〒461-0040 名古屋市東区矢田二丁目11番36号
 インターネット・ホームページ http://www.et-jr.org/

①第33版の特長
最新の薬剤情報を掲載
2023年6月に承認・発売された薬までを,2023年4月以降の新薬価にて掲載しています。

②在宅で管理する注射薬とCOVID-19用の注射薬も掲載
患者さんが在宅で自己注射することが可能なインスリン製剤,腹膜透析用剤,抗リウマチ薬,パーキンソン病治療薬,骨粗鬆症治療薬,脂質異常症治療薬,乾癬治療薬なども取り上げ,解説しています。
⇒ 注射薬01章
また,COVID-19(新型コロナウイルス感染症)治療薬についても解説しています。
⇒ 注射薬03章

③病気の名前から処方される薬が調べられる
主な病気と症状約120種を取り上げ,病名・症状ごとに処方される主な薬剤の索引を掲載。

④海外情報を盛り込み,独自データで薬の評価をしています。
主要先進国(英米独仏)における薬の承認・発売状況や,アメリカでの妊娠時服用における安全性基準(PC)を記載し,薬剤評価の目安にしています。

⑤保険薬価(薬価基準価格)がわかります
健康保険で使う場合の薬価がわかります。先発医薬品とジェネリック医薬品(後発医薬品)の区別だけでなく実際の価格の差までわかります。

⑥よく使われる薬940点以上をカラー写真で掲載
剤形,パッケージ等を目で見て確認できます。掲載のある薬剤には本文に写真マークが付記されています。

⑦抗がん薬(がんに使われる薬)も掲載
2012年発刊の28版より,抗がん薬を別パートにせず,内服・外用・注射ごとに1章ずつ設定して掲載しています。
⇒ 内服16章,外用12章,注射02章

⑧読みやすいレイアウト
副作用と併用注意の情報は重大なものに絞り,より読みやすさを向上させています。

◎ジェネリック医薬品
 ジェネリック医薬品は,多額の開発費をかけて最初に作られた医薬品(新薬=先発医薬品)に対して,その特許期間が切れたものをほかの製薬メーカーが同じ有効成分,効能,用法・用量で製造・販売するもので,後発医薬品と呼ぶこともあります。ジェネリック医薬品は,最初の開発費がかかっていませんので,先発医薬品よりも基本的に安い価格で販売されています。近年,医療費節減のための方策としてジェネリック医薬品の使用が重視される流れにあり,そのシェアは約80%を占めています。
前のページに戻る
医師から処方されることが多い約12,000品目の内服薬・外用薬・一部の注射薬・漢方薬について、薬を安全に使用するための必要な情報を提供しています。
医者からもらった薬がわかる本
 
(c)株式会社C2  (c)Houken Corp.